沖縄戦後80周年記念の追悼式 ― 2025年06月24日
和歌山市の個別学習塾 咲花の藤田です。
6月23日に沖縄県主催の沖縄全戦没者追悼式が
行われました。
豊見城市伊良波小学校6年の城間一歩輝さん(11)
(しろまいぶきさん)が朗読した詩
「おばあちゃんの歌」の全文です。
毎年、ぼくと弟は慰霊の日に
おばあちゃんの家に行って
仏壇に手を合わせウートートーをする
一年に一度だけ
おばあちゃんが歌う
「空しゅう警報聞こえてきたら今はぼくたち小さい
から大人の言うことよく聞いて
あわてないで さわがないで 落ち着いて
入って いましょう防空壕」
五歳の時に習ったのに八十年後の今でも覚えている
笑顔で歌っているから楽しい歌だと思っていた。
ぼくは五歳の時に習った歌なんて覚えていない
ビデオの中のぼくはあんなに楽しそうに踊りがら
歌っているのに一年に一度だけおばあちゃんが歌う
「うんじゅん わんにん 艦砲ぬ くぇーぬくさー」
泣きながら歌っているから悲しい歌だと分かっていた
歌った後に「あの戦の時に死んでおけば良かった」
と言うからぼくも泣きたくなった
沖縄戦の激しい艦砲射撃でケガをして生き残った人の
ことを「艦砲射撃の食べ残し」と言うことを知って
悲しくなった。
おばあちゃんの家族は戦争が終わっていることも知らず
防空壕に隠れていた。
戦車に乗ったアメリカ兵に「デテコイ」と言われたが
戦車でひき殺されると思い出て行かなかった。
手榴弾を壕の中に投げられおばあちゃんは左の
太ももに大けがをした。
うじがわいて何度も皮がはがれるから
アメリカ軍の病院でけがをしていない右の太ももの皮をはいで
皮ふ移植をして何とか助かった。
でも、大きな傷あとが残った傷のことを誰にも言えず
先生に叱られても傷が見える体育着に着替えることが
出来ず学生時代は苦しんでいた。
五歳のおばあちゃんが防空壕での歌を歌い
「艦砲射撃の食べ残し」と言われても
生きてくれて本当に良かったと思った。
おばあちゃんに生きていてくれて本当にありがとうと
伝えると両手でぼくのほっぺをさわって
「生き延びたくとぅ ぬちぬ ちるがたん」
生き延びたから 命がつながったんだねとおばあちゃん
が言った。
八十年前の戦争でおばあちゃんは心と体に大きな傷を
負った。その傷は何十年経っても消えない。
人の命を奪い苦しめる戦争を二度と起こさないように
おばあちゃんから聞いた戦争の話を伝え続けていく。
おばあちゃんが繋いでくれた命を大切にして一生懸命に
生きていく。
6月23日に沖縄県主催の沖縄全戦没者追悼式が
行われました。
豊見城市伊良波小学校6年の城間一歩輝さん(11)
(しろまいぶきさん)が朗読した詩
「おばあちゃんの歌」の全文です。
毎年、ぼくと弟は慰霊の日に
おばあちゃんの家に行って
仏壇に手を合わせウートートーをする
一年に一度だけ
おばあちゃんが歌う
「空しゅう警報聞こえてきたら今はぼくたち小さい
から大人の言うことよく聞いて
あわてないで さわがないで 落ち着いて
入って いましょう防空壕」
五歳の時に習ったのに八十年後の今でも覚えている
笑顔で歌っているから楽しい歌だと思っていた。
ぼくは五歳の時に習った歌なんて覚えていない
ビデオの中のぼくはあんなに楽しそうに踊りがら
歌っているのに一年に一度だけおばあちゃんが歌う
「うんじゅん わんにん 艦砲ぬ くぇーぬくさー」
泣きながら歌っているから悲しい歌だと分かっていた
歌った後に「あの戦の時に死んでおけば良かった」
と言うからぼくも泣きたくなった
沖縄戦の激しい艦砲射撃でケガをして生き残った人の
ことを「艦砲射撃の食べ残し」と言うことを知って
悲しくなった。
おばあちゃんの家族は戦争が終わっていることも知らず
防空壕に隠れていた。
戦車に乗ったアメリカ兵に「デテコイ」と言われたが
戦車でひき殺されると思い出て行かなかった。
手榴弾を壕の中に投げられおばあちゃんは左の
太ももに大けがをした。
うじがわいて何度も皮がはがれるから
アメリカ軍の病院でけがをしていない右の太ももの皮をはいで
皮ふ移植をして何とか助かった。
でも、大きな傷あとが残った傷のことを誰にも言えず
先生に叱られても傷が見える体育着に着替えることが
出来ず学生時代は苦しんでいた。
五歳のおばあちゃんが防空壕での歌を歌い
「艦砲射撃の食べ残し」と言われても
生きてくれて本当に良かったと思った。
おばあちゃんに生きていてくれて本当にありがとうと
伝えると両手でぼくのほっぺをさわって
「生き延びたくとぅ ぬちぬ ちるがたん」
生き延びたから 命がつながったんだねとおばあちゃん
が言った。
八十年前の戦争でおばあちゃんは心と体に大きな傷を
負った。その傷は何十年経っても消えない。
人の命を奪い苦しめる戦争を二度と起こさないように
おばあちゃんから聞いた戦争の話を伝え続けていく。
おばあちゃんが繋いでくれた命を大切にして一生懸命に
生きていく。


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